ADHD

ADHDとは?

adhdの病気の概要

ADHDは発達障害の一つで

  • 多動症
  • 衝動性
  • 不注意

といった傾向をもつ障害です。

大人になってから急に発症するものではなく、子供のころからありますが、症状が軽い場合には見過ごされてしまうことも少なくありません。

そうした方の中には、大人になって進学や就職、結婚など人間関係が複雑になり、行動の範囲も広がることで問題が表面化してしまい、受診のきっかけになる方がたくさんいらっしゃいます。

ADHDはうまれもっての特性

ADHDは、病気というよりは特性になります。

それが問題となると症状となりますが、症状によっては、お薬のサポートによって軽減することができます。

生活の工夫やルールでミスをカバーすることで、生きづらさを和らげていきます。

原因

adhdの原因

ADHDの原因はまだ解明されていませんが、生まれつきに脳の何らかの機能的な異常があると考えられています。

脳内にある前葉前野といわれている部分の機能のバランスが崩れてしまい、脳のネットワークが乱れていると考えられています。

脳内の神経伝達物質のドパミンとノルアドレナリンの働きが低下しており、これらを調節するお薬が症状を軽減させることから、何らかの関係があると考えられています。

ドパミンとノルアドレナリン

大きくは2つの脳機能が関係しているといわれており、

  • 報酬系:メリットがあることを判断する機能
    →待つべき時に待てない
  • 実行系:目的に対して計画し実行する機能
    →順序だてた行動ができない

となってしまいます。前者はドパミンが、後者はノルアドレナリンとドパミンが関係しているといわれています。

症状

ADHDの特徴的な症状について、説明していきましょう。

多動症

  • じっとしていられない
  • 不用意な発言や過度なおしゃべり
  • そわそわと落ち着きがない

じーっと座っていることや、黙っていることがとても苦手です。

子供は多動によりADHDの診断を受けやすいですが、大人になると多動は落ち着いてくることが多いです。

ですが貧乏ゆすりをしがちであったり、足をしょっちゅう組み替えたりと、その傾向は残ることも多いです。

衝動性

  • 頭に何か思いつくとすぐ行動してしまう
  • 行列に並べない(順番を守れない)
  • 怒ると乱暴になって、手を出してしまう

我慢することができずに、考えたことをすぐに行動にうつしてしまったり、衝動買いをしたりと欲求をすぐに満たそうとしてしまいがちです。

大人になって行動面は落ち着いてきても、精神面で衝動性が残ることもあります。

すぐにイライラしてしまったり、思いついたことを熟慮せずに伝えてしまったりといった形で、傾向として残ることもあります。

また感情がとても不安定にみえ、性格と判断されてしまうこともあります。

不注意

  • 一つのことに集中できない
  • ケアレスミスが多い
  • 片付けが苦手で、物忘れが多い

大人になると、社会的な責任が多くなるため、不注意は仕事上に様々な問題を引き起こすことになります。

一つのことをじっと考えて、注意を維持することが苦手になります。

このため段取りを組んだり、マルチタスクは苦手になります。

治療

adhdの治療

ADHDの治療には、薬物療法と行動療法があります。

ただしお薬によってADHD特性そのものを改善できるわけではありません。お薬でできることは、症状を軽減することです。

症状が和らぐことで適応しやすくなるので、特性を個性と受け止められるように、生活での工夫を身につけていきます。

ルールや習慣で、ミスをしないようカバーしていきます。

自己肯定感を失わないように

特にお子さんでは、自己肯定感を損なわずにすむように環境を考えていくことも大切です。

本人が自分の個性として受け止められれば、長所となることも少なくありません。

例えば衝動性は、行動力として評価されることもあるのです。その結果として、大きく成功されている方もいらっしゃいます。

薬物療法は症状を和らげるにすぎず、病気を根治させるものではありません。

薬物療法と行動療法を組み合わせて、ADHDの病気の理解や自己の特性などを把握し、実生活をうまく送れるように訓練していきましょう。

ADHD治療薬について

adhdの治療薬

大人のADHDのお薬としては、現在3種類が発売されています。

  • コンサータ(一般名:メチルフェニデート)
  • ストラテラ(一般名:アトモキセチン)
  • インチュニブ(一般名:グアンファシン)

※お子さんには、ビバンセ(一般名:リスデキサンフェタミンメシル酸塩)も発売されています。

いずれも、多動症・衝動性・不注意といった症状に一定の効果がありますが、副作用として、頭痛や食欲不振、吐き気、動悸や不眠などを伴うこともありますので、担当医とよく相談をして、自分の体に合ったお薬を選んでいきましょう。

コンサータ ストラテラ インチュニブ
即効性 ++
持続性
覚醒度

コンサータ

欧米ではコンサータが第一選択ですが、精神刺激薬は依存性なども気にされており、日本では慎重に処方されています。

登録医制度および処方登録制度により、処方しづらいお薬となっていますが、ADHDの治療選択肢としては重要なお薬です。※当院では3名の登録医が在籍しています。

即効性がありますので、一時的な休薬もしやすいです。

またADHDなどの発達障害の方は過眠傾向が強いことも多く、このようなときは覚醒させるコンサータは使いやすいです。

副作用としては、不眠や食欲低下(体重低下)が主なものとしてみられます。

依存性は低いとは言われていますが、覚醒させるお薬は乱用されてしまうリスクもあるため、管理の厳しいお薬となっています。※お子さんのみ発売となっているビバンセも同様です。

ストラテラ

ストラテラは、ジェネリックが発売されたこともあり処方しやすくなったお薬です。

2~3週かけて少しずつ効果が発揮され、覚醒や睡眠には影響が少ないです。

副作用としては、飲み初めを中心とした胃腸症状(吐き気)になります。

80~120mgが有効容量となっているため、効果を確認しながら少しずつ量を調節していきます。

インチュニブ

インチュニブもある程度の即効性が期待できるお薬になります。

もともと血圧を下げるお薬として開発されていたこともあり、鎮静作用があります。

覚醒を下げるため、副作用としては眠気が認められます。

夕方に服用して、眠気が日中に残らなければ継続していくことができ、効果も持続します。

このような特性があるお薬ですので、衝動性がADHDの症状として目立つ場合に使われることが多いです。

不眠傾向が強い場合も選択肢に入ります。

ADHDでお困りの方へ

こちらの記事では、ADHDの症状や原因、治療についてご紹介してきました。

ADHDは画像では診断できず、幼少期からのエピソードを含めた問診が診断に重要です。

また、当院ではコンサータ登録医が2名在籍しており、薬物療法をしっかりと行うことができます。

複雑心理検査は当院では行うことができませんが、必要に応じて提携病院や心理オフィスをご紹介させていただきます。

ADHDでお困りの方は、武蔵小杉こころみクリニックにご相談ください。

さらにADHDについて詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。

ADHDのページ(元住吉HP)

執筆者紹介

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大澤 亮太

武蔵小杉こころみクリニック院長

精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医/コンサータ登録医

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